【IT部】CAT8は意味が無かったか!?

宅内ネットワークの再確認

ネットワークの安定性を重視して、「無線は途切れる時があるから接続は有線だろう」と有線接続の信者だった。

しかも、LANケーブルは「CAT8準拠」の物を使っていたので「それなりに速度は出ているだろう」と思っていたが、「miyotto UN-ST20A」の設置の時に気が付いた、「有線は遅い」という事。

そこで、宅内ネットワークについて、合っているかは分からないが、チェックしてみた。

【音響部】「miyotto UN-ST20A」の設置

2025.11.21

今の宅内ネットワーク

宅内ネットワークの構図は↓。

マンションのインターネット回線は、確か最大で「1 Gbps」だったと思う。

これは共同利用なので、夜中とか誰も使っていない時が早いだろうが、通常は2~3割?も出れば良いだろう。

家の配電盤に設置されているHUBの仕様は↓。

マンションのインターネット回線に合わせて、理論値の最高通信速度は「1 Gbps」。

外に出ていくインターネットの速度はどうしようもないとしても、宅内ネットワークの速度は上げたい。

ちなみに、宅内のLAN配線は「CAT5e(1 Gbps)」で配線されている。

すでに配線されているLANケーブルを引き直す事は現実的ではないので、1つのHUBを介してすべての機器を接続すれば、HUBにぶら下がる機器の間の速度は速いだろうと思っていた。

そこで、LANケーブルは売っている物の中で一番速度が速い「CAT8」を使っていた。

果たして、「CAT8」は意味があるのか、無線の方が早いのかをチェックしてみる。

それぞれの規格を確認

機器をチェックする前に、それぞれの規格について確認。

有線LAN(HUB)の規格

「有線LANの規格」と言った方が良いのか、「LAN端子の規格」と言った方が良いのか、「HUBの規格」と言った方が良いのか分からないが、HUBの仕様に記載されている規格。

「1000 BASE-T(1 Gbps)」以下に対応したHUBが一般的で多く出回っており、価格も安い。

「10G BASE-T(10 Gbps)」以下のの規格のHUBを「価格.com」で調べてみると、そこそこ製品はある。

BUFFALOだと、「10G BASE-T(10 Gbps)」対応の機器の「LXW-10G8」は、4万円台で売っている。

「40G BASE-T(40 Gbps)」の規格があるが、まだ製品としては出ていないようだ。

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無線LANの規格

無線LANの規格はどんどん進化しており、今では「Wi-Fi7」が出回り始めている。

「Wi-Fi7」では理論値で最大「46 Gbps」も出る。

有線LANの「40G BASE-T(40 Gbps)」に近い速度。

「Wi-Fi7」のWi-Fiルーターはすでに出ており、BUFFALOだと「WXR18000BE10P」が5万円台で売っており、最新の「iPhone17 Pro」が対応している。

今、使っているWi-Fiルーターは「Wi-Fi6」に対応しているので、最大理論値で「9.6 Gbps」。

周波数によっては、電子レンジなどの影響を受けたりするらしいが、いまだにその経験はない。

LANケーブルの規格

LANケーブルの規格もどんどん進化しているが、良く使われているのは「CAT5e」~「CAT6A」あたりらしい。

「CAT8」はデータセンターなどで使われ、アースやシールドなど良く分からない問題があり、家庭用には向かないらしい。

だけど、Amazonなどでは「CAT8準拠」とした製品が売られており、「通信速度が速い!」として売られているので、ツイツイ買ってしまった・・・。

使用しているHUBとLANケーブル、Wi-Fiルーター

HUB(最大通信速度:1 Gbps)

使っているHUBの仕様は↓。

¥3,000~¥4,000で買える一般的なHUBで、理論値の最高通信速度は「1 Gbps」。

「スイッチングファブリック」とは、HUBが1秒間に処理できる通信量の合計の事。

例えば、HUBに1台の機器を接続した場合、「1 Gbps」の通信をする場合には、「1 Gbps」×1台×2(送受信)の「2 Gbps」が必要になる。

8ポートあれば、「1 Gbps」×8台×2(送受信)=「16 Gbps」が必要。

LANケーブル(最大通信速度:40 Gbps)

使っているLANケーブルの仕様は↓。

「伝送速度:40G bps」の「CAT8準拠」の文字に釣れられて購入。

といっても、規格を抜きにしても、LANケーブル自体が安いので、このELECOMの2Mの物でも¥2,000-しないので、「大は小を兼ねる」で買っていた。

無線LANルーター(無線 最大通信速度:4.8 Gbps)

使っている無線LANルーターの仕様は↓

数年前に購入した物で、「Wi-Fi6」までに対応している無線LANルーターだけど・・・。

↑の仕様を調べて分かった・・・、「Wi-Fi6」規格では最大通信速度は「9.6 Gbps」だが、無線LANルーターの仕様では「5GHz」で「4.8 Gbps」と約半分。

あくまで「9.6 Gbps」は理論値だろうけど、「4.8 Gbps」って・・・、物を作る技術がないのかな?

最新の「Wi-Fi7(46 Gbps)」に対応しているBUFFALOの「WXR18000BE10P」の仕様を調べてみても、「Wi-Fi6」では同じで「5GHz」で最大通信速度は「4.8 Gbps」。

話を戻して・・・、今使っている無線LANルーターは、ルーターとしての機能は使用しておらず、アクセスポイントとして使用しており、LANケーブルは「10 Gbps」ポートに接続しているが、無線LANの最大通信速度は「4.8 Gbps」。

なので、いくら早い速度で無線LANルーターに入ったとしても、無線LANの「Wi-Fi」は「4.8 Gbps」の速度。

HUB、LANケーブル、無線LANルーターのまとめ

なんとなく予感はしていたが・・・。

HUBの「1 Gbps」がボトルネックになっており、無線LANの「Wi-Fi」の速度は「1 Gbps」。

LANケーブルの「CAT8(40 Gbps)」なんてオーバースペックもいいところで、「CAT6(1 Gbps)」で十分・・・。

仮にHUBを「10G」対応の物に変えてみると、無線LANの「Wi-Fi」がボトルネックになるが、速度は「4.8 Gbps」になりLANケーブルは「CAT6A(10 Gbps)」が必要になる。

この環境だけでも、LANケーブルの「CAT8」はオーバースペックで意味がなかった。

それよりも、HUBをBUFFALOの「10G」対応の「LXW-10G8」に変えてみようかな、いや、待て待て・・・。

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HUBとそれぞれの機器間をチェック

宅内ネットワーク全体をチェックする為に、それぞれの機器をチェックしてみる。

PC

使っているPCの仕様は↓

有線だと最高通信速度は「2.5 Gbps」で、無線だと「Wi-Fi6(9.6 Gbps)」。

この仕様を元にHUBとの接続を確認してみる↓。

PC自体、無線の方が早いのか。

今は有線接続の信者なので有線で接続している。

ここでもHUBの「1 Gbps」がボトルネックになっており、有線・無線共に最高通信速度は「1 Gbps」。

LANケーブルの「CAT8」は意味がない・・・。

仮にHUBを「10GB」対応の物にしたら、有線だと「2.5 Gbps」、無線だと「4.8 Gbps」になる。

でも、今の使用環境でもネットが遅いとか、ゲーム時にカクカクしたりとかないな。

  • CAT8 :意味なし
  • 有線 :1 Gbps ⇒ HUBを「10GB」に変更:2.5 Gbps
  • 無線 :1 Gbps ⇒ HUBを「10GB」に変更:4.8 Gbps

NAS

使っているNASの仕様は↓

カタログにはこれだけの情報しかないが、無線はなく、有線で最高通信速度は「1 Gbps」なのだろう。

NASなのでもっと速度が出る物かと思っていたが、「1 Gbps」程度とは。

最新のSynologyの「DiskStation DS223j」の仕様を見てみても同じだった。

この仕様を基にHUBとの接続を確認してみる↓。

HUBとNASは共に「1 Gbps」なので、ここでもLANケーブルの「CAT8」は意味がない・・・。

しかも、HUBを「10GB」対応の物にしても、意味は無し!

  • CAT8 :意味なし
  • 有線 :1 Gbps ⇒ HUBを「10GB」に変更:意味なし
  • 無線 :-

TV

使っているTVの仕様は↓

あれれ、有線だと「100 Mbps」までしか対応していない。

無線だと「Wi-Fi5(6.9 Gbps)」に対応している。

TVってそんなに速度を必要としていないのか、それとも、無線接続を前提としているのか??

この仕様を元にHUBとの接続を確認してみる↓。

有線だとTVがボトルネックになり「100 Mbps」。

無線だとHUBがボトルネックになり「1 Gbps」。

ここでもLANケーブルの「CAT8」は意味がない・・・。

仮にHUBを「10GB」対応の物にしたら、無線接続で「4.8 Gbps」になる。

  • CAT8 :意味なし
  • 有線 :100 Mbps ⇒ HUBを「10GB」に変更:意味なし
  • 無線 :1 Gbps   ⇒ HUBを「10GB」に変更:4.8 Gbps

AVアンプ

使っているAVアンプの仕様は↓

有線の情報がカタログを探しても見当たらない。

これも無線接続を前提としているのか。

無線だと「Wi-Fi5(6.9 Gbps)」に対応している。

この仕様を元にHUBとの接続を確認してみる↓。

有線の場合は分からないが、無線だとHUBがボトルネックになり「1 Gbps」。

ここでもLANケーブルの「CAT8」は意味がない・・・。

仮にHUBを「10GB」対応の物にしたら、無線接続で「4.8 Gbps」になる。

  • CAT8 :意味なし
  • 有線 :? Mbps
  • 無線 :1 Gbps ⇒ HUBを「10GB」に変更:4.8 Gbps

NWR

最近購入した「ネットワークレコーダー」の「miyotto UN-ST20AH」の仕様は↓。

TVと同じ仕様で、有線だと「100 Mbps」、無線だと「Wi-Fi5(6.9 Gbps)」に対応している。

この仕様を元にHUBとの接続を確認してみる↓。

TVと同じで、有線だとNWRがボトルネックになり「100 Mbps」。

無線だとHUBがボトルネックになり「1 Gbps」。

ここでもLANケーブルの「CAT8」は意味がない・・・。

仮にHUBを「10GB」対応の物にしたら、無線接続で「4.8 Gbps」になる。

  • CAT8 :意味なし
  • 有線 :100 Mbps ⇒ HUBを「10GB」に変更:意味なし
  • 無線 :1 Gbps   ⇒ HUBを「10GB」に変更:4.8 Gbps

iPhone

使っているiPhoneの仕様は↓

Appleなのであまり詳しい仕様が書いてないが「Wi-Fi6E(9.6 Gbps)」まで対応しているとの事。

この仕様を元にHUBとの接続を確認してみる。

ここでも、HUBがボトルネックになり「1 Gbps」。

仮にHUBを「10GB」対応の物にしたら、無線接続で「4.8 Gbps」になる。

  • CAT8 :-
  • 有線 :-
  • 無線 :1 Gbps ⇒ HUBを「10GB」に変更:4.8 Gbps

BDR

もう余り使う事が無いブルーレイディスクレコーダーだが、一応、確認してみる。

TVやNWRと同じ仕様かと思ったが、有線だと「1 Gbps」まである。

無線は古い機種なので、「Wi-Fi4(600 Mbps)」になっている。

この仕様を元にHUBとの接続を確認してみる。

TVやNWRとは逆に、有線の方が早い。

有線だと「1 Gbps」になり、無線だと「Wi-Fi4(600 Mbps)」になる。

  • CAT8 :意味なし
  • 有線 :1 Gbps   ⇒ HUBを「10GB」に変更:意味なし
  • 無線 :600 Mbps ⇒ HUBを「10GB」に変更:意味なし

宅内ネットワークのまとめ

今の接続方法と理論値の最高通信速度をまとめてみた。

有線接続の信者であったが、TVは有線の方が遅いということは知らなかった・・・。

宅内ネットワーク内の速度を上げたいと思っていたが、現状は緑色で囲った部分は「4.8 Gbps」だが有線の機器は「1 Gbps」で頭打ち状態。

NASとのアクセスが一番負荷がかかりそうなのに、NASが「1 Gbps」というのも不思議なものだ。

全体的にHUBの「1 Gbps」がボトルネックになっている。

「iPhone・NWR」と「TV・AVアンプ」は通信をするのに、「1 Gbps」でWi-Fiルーターの「4.8 Gbps」が活かされていない。

TVとAVアンプを無線に変えてみる

TVとAVアンプを有線接続から無線接続に切り替えた場合は↓。

↑緑色で囲った部分は、「4.8 Gbps」の速度。

緑色以外は「1 Gbps」。

iPhone・NWR・TV・AVアンプはそれぞれで通信するので、かなり改善される。

PCを無線に変えてみる

試しにPCを有線から無線に切り替えた場合は↓。

↑PCが緑色で囲った中に入ったことでのメリットは、特にないかな。

緑色の中で、PCが通信するのはAVアンプぐらい。

PCでSpotifyで音楽を聴いている時、音を出すのをAVアンプに変更する時で、AVアンプに切り替えた後は、AVアンプとSpotifyで直接の通信になるようなので、PCは関係ない。

あと、NWRの録画番組をPCで見る場合には効果があるだろうが、PCでは見ない。

PCは有線のままでHUBを「10G」の物に変更してみる

PCは有線のままで、HUBを「10G」の物に変えた場合は↓。

↑PCが「2.5 Gbps」となりWi-Fiルーターとの通信が「1 Gbps」⇒「2.5 Gbps」に改善するが、これならPCを無線にした方が「4.8 Gbps」になるので良い。

危うく、「10G」のHUBを買ってしまうところだった。

宅内ネットワークのまとめ

規格上の最大通信速度だけの問題ではないだろうが、それぞれの機器同士の通信を考えると、TVとAVアンプを無線に変更することで改善することが分かった。

一番気になるのは、PCとNASの通信。

PCとNASの通信速度を上げたいが、NASの「1 Gbps」がボトルネックになっているのが残念。

NASが「10 Gbps」に対応していれば、HUBを「10G」に変更したいが・・・。

今の状況だと意味はなさそうだけど、HUBを「10G」に変えたら何かが変わるかな?

【結論】LANケーブルの「CAT8」は意味があったか!?

話が少し逸れてしまったが・・・。

宅内ネットワークの通信速度を上げるためにと思っていたが、「CAT8」は全く意味ありません!

「CAT6A」で十分。

各機器との接続をまとめてみた↓。

何とも無残の結果・・・。

「CAT8」が「意味なし」の結果になったのは、「40 Gbps」に対応する機器がないのが主な理由だ。

「40G BASE-T(40 Gbps)」規格のHUBが出てくれば、少しは意味が出てくるだろうけど。

他にも、アースやシールドなど良く分からない問題がある様だし。

今の状況だと、「10 Gbps」の速度の「CAT6A」で十分だった。

【IT部】宅内ネットワークの通信速度測定

2025.11.22